『英語野郎』（Yaroo）の特集、英語学習にまつわる10の迷信。
今回は、ごちゃごちゃと僕らの見解を述べている最終回ですが、同書ときれいに一致している点があります。それは、「ペラペラ願望を捨てよう」という彼らの提案。僕らの言葉で言えば、言語学習に王道なし、です。

There is no royal road to English learning.

王道、いわゆる安易な道なんてないんですね。
ただ、効率的に学びたい人が多いのも事実。だったら、ご自身が何をしたいのか、目的として明確にもっておくことが、学習方法の優先順位をつけるには最適です。

迷信７．発音
「発音がヘタでも聞いたり話したりする分には支障はない／発音がヘタだとすべてのスキルに影響する」

迷信１０．英語脳
「英語で話すときは英語で考えるべき、英語は英語のまま理解すべき」

これらは迷信でしょうか。
一気に四つも並べてみましたが、実は、回答はすべて同じなんです。
本物の英語力を身につけるのは、時間をかけるしかありません。日本人が英語を苦手にしているとしたら、インプットする時間の合計が極端に短いせいなのです。それが僕の率直な感想です。

迷信７：発音
音は大変重要です。まずは、文字情報やつづりから離れて、聞いたままの発音を口にするようやってみてください。微妙な音の違いは、ご自身の声を録音して聞き比べてもらえればも分かるでしょう。最近では、携帯電話でもボイスレコーディング機能をもったものが多いですから、決して難しことではありません。おかしな発音のままだと、たとえば音読などで練習を積んでも、傷口を広げるようなものです。

迷信８：検定試験
ＴＯＥＩＣ人気はすごいですね。しかし、僕よりはるかに高得点者なのに、僕ほども英語を使えない人がいます。点数は、正直言って目安にすらならないですね。ただし、今日のように、民間企業が重要な指標と認識している以上、英語の検定試験対策は、やっておいたほうがよいです。

迷信９：英会話
「生きた英語」って何でしょう。死んでない英語のことです。ニュースでも、掲示板の愚痴でも、英米圏の人々が日常的な言い回しとして日々発信しているものが、インターネット上に五万とあふれかえっているはずです。それを、鮮度が切れないうちに使ってしまう。ここがミソです。“ホンモノで学ぶ”と僕らが標語にしているのは、そんな雑多で膨大な情報の中から、もっともっと自分の好みにしたがって、ひとつでも多くの「生きた英語」を見つけてほしいだけなのです。

迷信１０：英語脳
流行の言葉は、いまいち、定義がはっきりしません。僕の私見では、単に英語の順番や言い回しになれることだと理解しています。日本語で考えたり和訳にするとき、敢えて、英語の順番にしてみる訓練を積んでおくと、速読や速聴がしやすくなります。たとえば、

I know him very well. 私は彼をよく知っています
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
私が知ってる彼（のこと）、詳しいよ。

最初は日本語にしたときの違和感があっても、英式和訳だと割り切ってしまえば、なれるのは難しいことではありません。

ご参考になったでしょうか。迷信の設定の仕方に、若干疑問はありましたが、この雑誌の10の迷信によって、僕の学習方法に対する総論が明確になりました。

英語野郎の言葉を借りれば、「ペラペラ」になるためのうまい手に踊らされるのはやめて、この５つの手順を実践しましょう。

以上。
長々と勝手なことを主張してきましたが、よろしければ、この雑誌にも一度は目を通してみてください。とっても参考になります。

《英語野郎について書かれているサイト》
＃ 英語学習の話題を　（以前紹介したこの方は、同雑誌を手に入れたそうです）
＃ ネーミングの言及　（俳句野郎と自称されていたのが笑えました！）
＃ 電車男みたい、だとか　（前回の記事で、電車男をとりあげてますよ。）
＃ ファッキン英語野郎　（タイトルで見入ってしまった）