cancheerの考え方
タイトル

靴が知ってる私の幸せ In her shoes

日付

2005.11.14

笑顔がたまらなく魅力的なキャメロンディアス(Cameron Diaz)の主演映画。女の子には、「共感」だらけの感動作なのだそうです。靴に秘められた女性の思い。それは、服でも、化粧でもなく、靴にしか託せない思いでした。「女心をまったく理解してない」らしい僕としては、なるほどの連発。


「本物の英語」がお届けするのは、
映画・雑誌・洋書等のガイダンスです。


実は、大作(big-budget movie)でもない、こんなに地味〜な映画は、あまり見たことがありませんでした。ところが、等身大の人々が織りなすヒューマンドラマに、苦笑もするし、情けなくもなるし、最後にはジーンときたりするものです。

主演したふたりの来日記念インタビューが日本版のサイトに掲載されていましたが、キャメロンは、
「俳優として、このようなとても人間らしいストーリーを人々に伝えることや、素晴らしいキャラクターを演じること、そして彼らの物語や、たどる道を伝えることができる仕事はそんなに多くない」のだ、そうです。



"In her shoes" is the alternately hilarious and heart-rending story
この映画は、笑いを誘ったり、心にジーンとくるような話で、

of two sisters with nothing in common but size 8 1/2 feet.
ふたりの姉妹 共通点がない 足のサイズが同じことをのぞけば。

Maggie (Cameron Diaz) is a party girl who barely graduated from high school・・
マギー(妹)は、尻軽少女で、かろうじて卒業したのが高校という・・

Her recurring state of unemployment leaves her virtually homeless
繰り返される失業状態は 彼女を実質ホームレスにする

as she bounces between the sofas of her friends and relatives.
彼女はウロウロする 友人と親戚との間を。

Rose (Toni Collette) is a Princeton educated attorney at a top law firm・・
ローズ(姉)はプリスントン出身の弁護士でトップ法律事務所にいる

Her low self esteem regarding her physical appearance has left her dating life non-existent.
彼女の自信のなさが 外見に対して 男関係を遠ざけていた。


まったく対照的ですね。ちなみに、キャメロン演じる妹さんは難読症という設定です。

dyslexia(難読症);“Bartleby.com”のオンライン辞書によると、

“learning disorder marked by impairment of the ability to recognize and comprehend written words.”
「学習障害 特徴的なのは、欠陥のある能力が、認識し把握すること 書かれた言葉を。」


遺伝子の問題だとして研究は進んでいる(BBC、2005年)ようです。アメリカ国立衛生研究所は、成人男女および児童生徒の15%が難読症であるという評価を発表していたそうです。決して他人事ではありません。


Maggie trashes Rose's apartment
妹はメチャクチャにする 姉の部屋を

while stealing her clothes, her money and a potential boyfriend.
盗んだのは服やお金、そして恋人までも。

After a calamitous falling out,
悲惨な言い争いの後、

the two sisters travel a bumpy road toward true appreciation for one another・・
ふたりの姉妹は、でこぼこの道を進む 正しい評価のほうへと 互いに。

Maggie and Rose learn how to make peace with themselves and with each other.
そして姉妹は学ぶ どう仲直りするか、お互いに。



唯一の頼りだった姉からも見放されたマギー(キャメロンの役)。彼女は、舞台をフロリダに移し、おばあちゃんたちとの生活を始めます。



The movie's key scenes take place with Maggie among the old people,
映画のキーとなるシーンはマギーが老人ホームにいてからだ

and the screenplay by Susannah Grant (based on the novel by Jennifer Weiner) establishes them as characters
脚本が仕立てたキャラクターとは

who have lived their lives well by accumulating experience
裕福に暮らす 積み重ねた経験で

and instinctively knowing how to deal with the likes of Maggie.
直感で知る どう対処するか、マギーのような女性と

(以上、映画評論家RogerEbert.com


ハンソン(Curtis Hanson)監督は、“L.A. Confidential”で名を挙げました。本作では、次のように語っています。



"What's so great about these two sisters,
「すごいのは、ふたりの姉妹にとって

is that on the one hand they're opposites.
まず、ふたりが正反対ということ。

Maggie is beautiful, but thinks she's dumb.
妹は美しいのに、自分がバカだと思い込んでいる。

Rose is an over-achiever and thinks she's homely.
姉は努力家だが、自分は地味だと感じている。

But they're actually two sides of the same coin.
しかし、ふたりは完全に表裏、同じコインの。

They're connected through their mutual dependency, through habit, through love.
つながっていて、お互いを必要としている。

And it's not until trauma breaks them apart
違うのは、トラウマがふたりを引き裂いておらず

that they're forced to function as individuals,
無理やり、個人の役割を果たしているわけではない

which actually liberates them,
むしろ、互いを自由にしている

allowing them to go their own way, and in a sense discover their true selves."
認めた 互いの道を行くことを ある意味を 見つけた 本当の自分を。」


自分探しの旅に気付いたとき、ふたりはそれぞれの自分を取り戻しました。妹と比べて、いや姉と比べて、自分はできないと思い込み、自分を大切にできずにいたふたりから幸せはスッと逃げていました。しかし、映画の後半で彼女たちは、確かな自分と初めてめぐり会います。僕が、男と女の違いを感じたのは、女性が夢とか成功とか大それたものを追いかけない代わりに、しっかりとした自分自身を見つけようとすると感じた点です。

女性が強くなれるのは、きちんとした自分を内に見つけられるから。男性が弱いのは、どうしても外に自分を誇示しようとし続けるから。ま、そうは言っても、また「女心が分かっていない」と言われそうだから、この辺りにしておきます。





▼いつものように、参考となるブログをご紹介します。

「難読症を克服した妹が自分の為に詩を読むのを聞いて、姉が涙する」(加賀あすかさん)
「修正できないでこじれていく・・でも家族の絆・・」(妹/姉だから、家族だから)
「足なが〜いし、細いし、かといってガリガリではなく」(それにあの笑顔!)
「私はおばかでキレイで天真爛漫な女のコの映画が大好き」(難読症って、やや難解な役ですよ)
キャメロンディアス来日記者会見の写真(みたいなあ)
自分の心の構え方を変えて、周りの環境をも一変させた(主人公のふたりに共感)
「買ってみると素敵な靴なのに自分の足に合わなくて・・傷ついたり。」(探そう)
「外国人のおばあちゃんって、なんであんなに元気で・・ユーモア」(素敵でした)
「映画の魅力はおばあちゃんがキーパーソンになっている処が大きい」(ご自身のおばあちゃんも素敵!)
試写会では、翻訳家・戸田奈津子さんが登場、対談も(大御所)



Posted by cancheer 07:20 AM | 固定リンク
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