cancheerの考え方
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人と人とをつなぐものは何か

日付

2006.02.22


前半。あくびが出たのは十数回。イライラして天井を仰いだのは五回。『単騎、千里を走る』。映画というよりは、ドキュメンタリータッチ。物語としては極めて単調なのに、その場その場で人間として大切なことは何かと選択していった結果、ポカポカ、ジワジワと心に響く作品に仕上がりました。良かった!

 

「世界の空」カテゴリーでは、米国を除く世界をご案内。
メインは「新旧」と「資共」が奇妙に同居する中国です。


《単騎、千里を走る》【GO】。現在、公開中の映画ですが、中国では年末からすでに上映され、僕が中国を訪れた先日にはすでにDVDが販売されていました。もちろん、買ってきました。同国が誇る巨匠・張芸謀監督と、最も知名度のある日本人俳優・高倉健。この二人の合作するなんて、僕は夢にも思いませんでした。



中国の映画サイトは、これまでほとんど訪れたことがありませんでした。どんな情報サイトがあるかを知るいいきっかけだと考え、Google Chinaで検索してみると、次のようなサイトが散見できました。中国語の学習者はぜひサッとでも読んでみてください。インタビューとか、ライバル映画との比較とか、なかなか興味深い話がありましたよ。

  ○ 新浪網の映画音楽娯楽世界 「千里走単騎」
  ○ 新華文化娯楽ニュース 「千里走単騎」
  ○ 騰訊娯楽の映画資料 「千里走単騎」
  ○ 雅虎(Yahoo!)娯楽の 「千里走単騎」
  ○ 捜狐娯楽の 「千里走単騎」
  ○ 南方網の娯楽 「千里走単騎」
  ○ 鴻波(HBOL)娯楽の 「千里走単騎」


この作品は、劇中の登場人物に普通の人を採用しました。僕が、この映画を一回目に観たときは、高倉健主演のドキュメンタリー映画のように思えました。カットしてしまえばいいシーンをダラダラと続け、観ている側がイライラすることもシバシバです。どこに狙いがあったのか、監督のインタビュー記事をご覧ください。


●張芸謀『単騎、千里を走る。』が映し出す中国
     〜中国情報局〜

 現在公開中の日中合作映画『単騎、千里を走る。(中国語タイトル:千里走単騎)』。監督の張芸謀(チャン・イーモウ)は、この映画の主役に、長年の彼のアイドルである高倉健を招いた。そのほかのキャストは、すべて中国の普通の人々。いったいどうやって彼らを導き、これほどの大作を創り上げたのか。監督に聞いた。・・【続きを読む】


もう途中から、話が進むとか進まないとかがどうでもよくなりました。自分でも不思議だったのですが、映画作品だと考えて観始めたときは、ストーリーの展開する方向がやたら気になるものです。ところが、この作品をドキュメンタリーだと勝手に感じ出して以降、進まないかもしれないという結果を受け入れられるんですね。今、目の前の瞬間を、光景を、相手の気持ちを自然に一生懸命考えてしまいました。




日本版の公式サイトにもぜひ行ってみましょう。冒頭に、監督からのメッセージが表示されます。まさにこの映画は、そのメッセージの通りです。携帯電話やデジタルカメラが重要な役割を担いながら、それらの機器では補いきれない人と人とのコミュニケーションを考えさせてくれます。豊かな国からやってきたはずの日本人が仮面の下で不幸を抱え、中国の貧困地域の人々の素顔に触れるという設定が対照的に描かれています。さらに、伝説の人気俳優を起用しつつ、素人と競演させた点が、前述したようなドキュメンタリータッチに仕上がる効果も持ちました。


いくつもの軸をクロスさせながら、結局は、どこにいても、誰であっても、言葉や思想の壁を感じながらも、人は人であるという当たり前のことを、何度も実感させられた。それがこの映画だったと思います。結論より、プロセスに重きを置いた名作でした。人は、真心でつながり、それを補うのが言葉や機械・技術の類なのです。

 


▼雲南の郊外の村には行きましたが、この地までは行かなかったですね。

# 中年バックパッカー、旅をする
  “直接出会って、目と目を見て、体温体臭を感じることの意味”
  →実際に、現地を訪れたことのある方の詳細な解説は感慨深い。

# 再出発日記さん
  “真心が人を動かす・・日本人の真心も中国人の真心も”
# ごんちっち in casTYさん
  “上品/ジミーな映画なんだけど、後から暖かいものを感じる”
# やっぱり邦画好き…さん
  “最近の高倉健さんとはチョット違い・・携帯電話、デジカメ”
# 空に向かってさん
  “自分が本当に中国に行って色んな事を体験している様”
# ネタバレ映画館さん
  “通訳ギャグとウンコギャグ。笑いすぎて・・いつしか感涙”
#  希望の明日へさん
  “善意の女性通訳と男性通訳の演技ぶりはとても自然で、好感”
# 
  単騎、千里を走る。@映画生活

 

Posted by cancheer 01:40 AM | 固定リンク
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単騎、千里を走る。
 通訳ギャグとウンコギャグ。笑いすぎていると、様々な思いが込み上げてきて、いつしか感涙している自分に気づく・・・ 
「ネタバレ映画館」のサイトから
Posted at 2006.02.22 01:51
映画「単騎、千里を走る。」
 今日封切られた「単騎、千里を走る。」を観てきました。 ■父子の葛藤と愛情をテーマに人と人との真の交流を問う。 チャン・イーモウ監督と高倉健の友情から生まれた映画。 1976年に日本で封切られた高倉健主演映画『君よ憤怒の河を渉れ』がきっかけという。東宝系。...
「希望の明日へ」のサイトから
Posted at 2006.02.22 20:50
単騎、千里を走る』鑑賞
 『単騎、千里を走る』鑑賞レビュー! 単騎、千里を走る。 千里走単騎 2006年1月28日より 全国東宝系にてロードショー 製作国??中国・日本 配給??東宝 上映時間??min108(1時間48分) 張芸謀(チャン・イーモウ)×高倉健 2人の夢が、...
「☆★☆風景写真blog☆★☆healing Photo!」のサイトから
Posted at 2006.02.26 13:10
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