cancheerの考え方
タイトル

<08>社長は悩む

日付

2005.09.15

私がアメリカにいた三ヶ月間、購入したペン型の電子辞書はいつも持ち歩いていました。おかげで、洋書を読むようになり、また、何より英文雑誌をサッと読み捨てられる習慣がつきました。今までは、「勉強」のような感じがして、億劫だったのです。


この連載がお届けするのは、行き詰まりかけた事業
ペンスタイル辞書の復活をかけた実話です。 (^^;)


私が、この商品のことを『夜明け前』サイトでアップしたことがきっかけでした。私が書いた記事は、当時、私にペン型の電子辞書「クイックショナリー」を売ってくれた会社の(今、一緒にお仕事をしている)人たちが興味をもって見てくれていたようです。特に、喜んでいたのは、社長だったという話を聞きました。

理由は簡単です。社長自身はこの商品を「いい、いい」と誉めているのですが、世間の評価、あるいは社員の評価ですらあまり芳しいものではなかったからです。社長は私に会いたいと言ってくれました。


面談では、もともとの人なつっこい性格の上に、海外の連中とも渉りあう営業マンの彼。終始なごやかな物腰でしたが、その表情の奥に、この商品の販売に関する悩ましい本音が見てとれました。


売れてるけど、売れてない。


ひと言で表現した社長の気持ちでしょうか。

発売からすでに三年。普通の電子辞書なら、とっくに競争力がなくなって格安店に並んでいるでしょう。ところが、この商品は通販チャネルを中心に、一定の数量を販売し続けている。まあ、「お化け商品」と言えば、確かにそうです。

しかし、昨年辺りから販売数量に大きな陰りが見え始めていました。従来の延長上で、打開策を繰り出したつもりが、はずれ続きだったようです。それが、社長の苦悩でもありました。

私がアメリカから戻った今年の1月、再び、社長から声をかけてもらいました。正式な就任要請です。私はこのとき、就職面接をお約束したところがあったので、比較しながら考えていました。「変わり者」の私が考えるポイントは簡単でした。

どこが、本当に苦境かどうかです。
つぶれそうなくらい、危機感を抱いている会社(事業)がいい、と感じていました。



ちなみに、この商品はほとんど口コミのないものですが、あの「ダーリン」シリーズの作者・小栗さんはさりげなく関心をよせてくれていました。詳細は、『英語ができない私をせめないで!』の193ページで。



Posted by cancheer 04:38 PM | 固定リンク
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