cancheerの考え方
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Yarooが語る10の迷信

日付

2005.10.06

惑わされてはいけない10の迷信。「英語野郎YAROO」創刊号の特集テーマです。前回は、リスニングに関する迷信というテーマに対し、『世界、ちょいびき!』編集部でもある僕たちの見解を、「聞き流しの薦め」として示しました。二回目は、僕たちの改革の本丸、リーディングです。


新コーナーの「英語を学ぼう」がお届けするのは、
お薦め学習方法や教材、その他ヒントになる情報などです。




迷信2.リーディング
「日本人は英語を話したり聞いたりするのは苦手だが、読むのは得意」

これも迷信でしょうか。
確かに、英語を話すことに比べたら、読むほうがマシだという人は圧倒的でしょう。アワアワとしか話せない人がほとんどですが、読むことくらいなら大丈夫とおっしゃる方もいるでしょう。ただし、日本人にとって、英語が読めるというのは、漢文みたいな読み方をする人が大多数なのです。この習慣こそが、日本人の英語の苦手意識を助長する原因なのです。


そもそも、日本人が大陸(中国)の先進文物を一刻も早く読みたいと考えていた時代、漢字だらけの中国語に返り点を振る読み方は、極めて合理的でした。古来より、教養人のたしなみとされてきました。和訳ではなく、和読です。中国語を外国語としてマスターする気などほとんどなかったのでしょうか。

現在、英語を和読し、「英語は後ろから訳せ」などというアドバイスを跋扈させてしまったようです。僕たちが改革の本丸と位置づけるのは、まさに、この和読習慣と正反対のやり方、「英読」です。日本語にしたものを英語の順番に並べる。無理やりにでも自然な日本語に近づけ、その言い回しを英語だとして慣れること、なのです。

たとえば、

I played tennis in the park yesterday.
(私は昨日、公園で、テニスをしました。)

↓↓↓

私  遊んだ   テニス  その公園  昨日
私が 遊んだのは テニスで あの公園で、昨日です。
私が テニスをやったのは  昨日、例の公園でなんです。


日本人はどうしても、「何をしたか→テニスをした」ことが話題の中心のように訳されます。しかし、その場面やアクセントの置き方によって、適切な和訳やニュアンスは変わります。素直に、前から訳していけば、「テニスをしたのは→いつ、どこで」なのかを説明している文章なのです。


英語と日本語の言い回しは違いますから、そこは慣れるしかありません。日本人のように「すいません」を連発する国民と、謝りを認めたがらないアメリカ人とでは、僕たちの普段の日本語をそのまま直訳をするだけではコミュニケーションが難しくなるのと同じことです。

英語の単語を日本語に訳すとしても、英語の順番で理解し、その言い回しに慣れることが、大切です。その効率的な練習方法とは、感情を込めて読むこと。「多読」が静かなブームになりつつありますが、インプットを増やせば増やすほど、英語の言い回しに慣れれば慣れるほど、「英読」が身に着きます。



最近、大手の語学教材制作会社をお訪ねしました。色々と勉強させられることが多かったのですが、一点、「読むことは、はやらないんです。」とおっしゃいます。僕らの考え方にはもちろん賛同してくれるのですが、商売のためには、読むなど言わず、「話そう」とか「点をとろうとか」を声高に主張した本のほうが売れるのだそうです。

マスを相手にニーズへの後追いをするしかない大手の限界なのか、営利企業としての性なのか、正しいことを主張するのは少数派にしかできないのでしょうか。



「新しい、英会話教材かTOEIC教材を開発して売ったほうがいいかな」

改革の本丸と啖呵を切った僕も、商売の重要性を前にすっかりぐらついていました(笑)。読むためのツール、『クイックショナリー』に着目した自分自身にエールを送りつつ、ちょっと弱気になっている僕でした。


ちなみに「英語野郎」の見解は・・・、どうぞ書店でね。

《参考サイト》
身に着く英語・中国語学習方法 (僕と同じ組み合わせで勉強されています)
MickeyのIT徒然 (英語を学ぶ個人の三原則だそうです、なるほど)
語学の穴 (王道ですが、実に親しみをもって賛同できます)
英語の鍛え直し (多読実践者の方の声です)



Posted by cancheer 09:16 AM | 固定リンク
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